大阪府出身のTさん(44歳)に話を聞きました。
12年程前、32歳の頃3年間、トヨタの本社工場で働いていました。
車が好きであったのが一番の理由です。メカが好きだというのもありましたが、物を作って色々と学びたい事もありましたし、自分達が作った車が走っているのを見ると情熱も沸いて来るので、車作りに携わっていたいというのが理由でした。
面接は本社工場内の敷地の一角で行われました。数名の希望者さんがおり、一人ずつ面接を受けました。
どうしてこの会社で働きたいのかと聞かれ、車が好きであり少しでも車と向き合っていたいと伝えました。あと、過去に工場勤務はあるのかと聞かれ、その他には夜勤にも対応可能かと聞かれたので、それが希望ですと答えました。
きっちりと仕事をするという情熱を伝えるべきです。
はじめはシート等の取り付けであったり、トランク、ボンネット等の取り付けをしていました。傷つけてはいけないので、慎重に取り扱いをしましたし、少しでもボディの淵等に当たると傷が付くので、とても気を使う仕事でした。
その後、足回りを組み立てる仕事に回りましたが、ラインに流れているので、ゆっくりできる暇は無く、ミスをしたり手間取ってしまうと作業が止まってしまい気が抜けませんでした。
労働時間は、基本2交代制になっており、朝、6時から3時までの勤務と、夕方4時から夜中の12時までの勤務がありました。日によって早番、遅番に勤務をしましたが、遅番の次の日には朝晩は免除される事が多いです。たまには遅番の次に朝晩もありました。
日給は1万円前後で、月に25万前後の給料を頂いていました。労働時間に換算すると高い方だと思います。
私は自宅通勤だったので、利用はしませんでしたが、同僚に聞いた話だと個室が完備をされており、間取りも広いそうです。
食事の方も食堂が完備をされており、栄養バランスを考えた食事が日替わりで提供をされるので安心です。
早番と遅番があるので体のリズムを作り難いと言うのがありました。神経も使いますし体も使うので腰が痛い等の症状もあり、それでも休む訳には行かないので、がんばっていました。やり遂げた事への充実感が大きく、働いた事で人生への自信にも繋がりました。
好きな車に携われた事が大きいです。一台一台に個性があり、触れていても楽しかったですし、色々なメカの勉強も出来て凄く勉強になりました。あと、従業員とも親しくなり仲間意識が強く芽生えてきて、皆で協力をして車を世の中に送り出す充実感を共有することが出来ました。
それから、モデルチェンジをした車等を真っ先に見ることが出来ますし、前モデルと比べてここが変わった等の発見もあるので、色々と詳しくなったことです。
皆さん仲が良く普段から色々と話すことが多かったです。仕事の話で、なんで今日はラインが止まったのかという話になった時でも、そういう場合は、これを先にしなさい、と言う話も聞けて、仕事でもアドバイスをしてくれて仲間意識が高いと思います。
休日の方は、自宅通いだったので、家でゆっくりしていましたが、同僚が寮から通っている人もいたので、寮から抜け出し、家に遊びに来たりしていました。また、一緒にディーラーに車を見に行ったりして車を見たりしていましたし、プライベートで出かける事も多かったです。
仕事自体は決して楽とは言えないのですが、車が好きで、一台の車を世に送り出す充実感は作った物にしか味わえない喜びがあると思います。
辛い事もあるかもしれませんが、この時間を乗り越えた時には、必ず将来にに繋がるものが生まれるので、がんばって欲しいです。
コメント
この記事へのコメントはありません。
コメント・口コミする